今日の学校教育においては、「令和の日本型学校教育」の実現に向けて、「個別最適な学び」と「協働的な学び」を一体的に充実させていくことが求められています。算数科においても、子どもたちが数学的な見方・考え方を働かせながら、主体的・対話的に学び、深い理解へとつながる授業づくりが一層重要となっています。
一方で、算数の授業においても、時代が変化しても大切にすべき「不易」があります。それは、子ども一人一人の思いやつぶやきに寄り添い、「分かった」「できた」「なるほど」「どうして」といった学びの実感を大切にすることです。算数の楽しさや奥深さに触れ、考える喜びを味わうことこそが、私たち算数教育に携わる者にとっての原点であると考えます。
また、「流行」として求められる新たな視点や手立ても柔軟に取り入れていく必要があります。ICTの効果的な活用や学びの過程の可視化、対話的な学びの質の向上を図りながら、不易と流行を往還する子ども主体の授業づくりを進めてまいります。
本研究会では、令和8年度、第30回夏期研修会(熊本市・附属)ならびに第78回熊本県算数教育研究(菊池)大会を中心に、授業実践や指導法についての交流を深め、実践と理論を関連付けながら、授業改善に取り組んでまいります。
子どもたちのよさや可能性を引き出し、「算数大好きな子どもたち」を一人でも多く育てるために、私たち教師自身が学び続け、互いに高め合っていくことが大切です。諸先輩方が築いてこられた本会の伝統を大切にしながら、志を同じくする仲間とともに歩みを進めてまいりましょう。
今後とも、皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げますとともに、各学校における算数教育の一層の充実と発展を祈念し、あいさつといたします。
熊本県算数教育研究会 会長 中村 栄八郎